今日の恭麿
HIEDA NET Corpration
 > これは変だよ  > NW管理者のモラル


 

その組織の中で、
 「コンピューターに詳しい。」
ということでネットワーク管理者になってしまう方々っていらっしゃいます。これ以外にも適正を見なきゃいけないぞ、と思うのですが・・・。

ネットワーク管理者ってある部分絶大な権限をもっていますから、
 「ヘソを曲げられちゃ大変!」
と、他の方々からちやほやされてしまい、更に勘違いしてしまう方っていらっしゃいます。
 「僕が不満を感じたら、仕事しないぞ! そうしたらネットワークは止まっちゃうぞ! それでもいいのかい?」
とネットワークが誘拐犯の人質のごとく扱われます。困ったもんです。組織としてはそんな扱いにくい管理者を辞めさせたいのですが、現時点のネットワークを知るものが他にいないとクビにも出来ません。こんな話は書籍の中だけかと思っていましたが、実際に体験してしまいました。

Episode1

「あいつは辞めさせたい。しかし今は情報が一手に握られている。そこで、『残業が多いから楽になるように二人体制にしたということでヘルパーにきていただきました』、という口実で働いていただいて、その間にネットワーク構成・サーバー構成などの情報を吸い上げていただけないか?」
という案件でした。

現管理者はオタッキーな程スキルがあるいわゆるハッカーなんですね。(※注 クラッカーではなくハッカーです。でもほとんどクラッカー予備軍でした。)このセクションのマシンはすべて自作機です。すべて彼の作品です。すべて女性アイドルの名前がついていました。製作時点での最高級のCPUとグラフィックカードとSCSIディスクを積んでいます。マウスとキーボードもMicrosoftのNatural KeyboardとExplorer Mouseの最高級品です。いくらオペレーター作業とはいえ、そんなスペックが必要な業務とそうでない業務とあるのですが、一向にお構いなし。会社のお金で趣味の延長が好きなだけ出来るのですから楽しいでしょう。ITを知っているのが彼だけだから、ほかの方がPCに関しては素人だからこうなります。

Microsoftのソフトウェア製品でも5ライセンス以上はOpen Licenseで購入すると経済的にメリットがあるのですが、パッケージでサーバー10本・Professionalを15本購入していました。遠隔地ならまだしも同じフロアなのですが。購入した販売店もOpen Licenseのことをよくご存知の法人相手のお店なのですが、これを提案しないというのは「目先の売上高」なのでしょうか?

※ でも本当にオタッキーでしたね。毎日着たきりの黒い服にこれまた毎日履いている鎖のついた黒いブーツ。体系は肥満体で女性好き。

女性スタッフが多い職場です。彼女らも当然、
 「このヒト、ちょっとア・ブ・ナ・イ」
て事が判かりますから、彼から嫌われないよう・意地悪されないよう、気が付かないように気を使っていました。だってPC使えなくなったら仕事にならないんだから。

また、このセクションのPCを並べ、LANをインターネットと接続し、webサーバー・メールサーバーを建て、webホスティングを手続きし、というシステムを構築したのは彼でした。そこで彼は彼なりにどこか、
 「自分だけが苦労して・・・・・・。」
と被害者意識ももっていました。ギャラの面でも報われていないという気持ちなのです。ですから、毎晩、徹夜のようなタイムカードを残していました。が、その実、会社の時間で会社の資産をプライベートに活用していました。趣味のPCビデオ編集に当時100万はするリアルタイムビデオ編集・ノンリニア編集機など使い放題です。あるいはインターネットを探索してアダルト画像を収集したり・・・。これでは自分のアパートに帰らなくても・・・・という気持ちにもなりますね。毎晩、徹夜のようなタイムカードですが誰も文句をいえません。

わたしにはそんなしがらみはありませんから、発見した翌日には彼が収集した画像を就業先責任者に見せて報告していました。しかし、相手も必死ですね。今まで築いた既得権を守るために、

  • 私のユーザーアカウントを削除してログオンできなくしたり、
  • 私の座席でPCのスペック変更と称して作業し居場所をなくそうと図ったり、
とさまざまな方法で抵抗してきました。こちらは
  • テンポラリーワーカーですし、
  • 働ける環境を用意して頂かないとスキルを発揮できない、環境を用意するのは就業先の責任、
  • 環境が用意できなくてこちらがスキルを発揮ではなくてもそれはこちらの責任ではない、
という契約ですからストレスは大した事ないのです。就業先責任者と指揮命令者の方が大変でしたね。

責任者の方は部長という役職ですが、現管理者の方に「引継ぎに伴う情報提供をするように。」との業務命令を言わないのです。対策としてテンポラリーワーカーを用意しました、というポーズなのでしょうか? でも雇っただけでは効果ありません。まずはあなたが動かないと。

指揮命令者の方は(どんな仕返しされるか判りませんから)現管理者の方と直接ぶつかるとを避けて、こちらが働ける環境を用意することをせずに、
 「それもそちらの職務だ!」
と契約に無いことを言ってきました。まぁ、自分が手を汚すよりも、いつかは必ずいなくなるテンポラリーワーカーを怒鳴っているほうが楽ですからね。

つづく →

最終更新日 08 SEP 2003


 

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