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 > これは変だよ  > アホな夜ミーティングを止めさせた


 
※ 今まで「書こう、書こう」と思いながら、なかなか完成しなかった内容である。とっても昔のことである。2003年11月の出来事が、2005年に文書化され、2007年に日の目を見た。
※ 今だに、あの団体での出来事を書いているってしつこいってか?う〜ん、でもあっちも毎日複数が見に来ているしねぇ・・・。

その昔、江川が法政大学の野球部にいたころ、一年生二年生は上級生に苛められこき使われるしきたりがあった。江川が3年生になったときに、
 「こんな馬鹿なしきたりやめよう!」
ということになった。
 「やっと今度は自分がこき使う側になれると思っていたのに・・・」
なんて言う者もちゃんと説得できたそうな。

その昔、長島一茂が立教大学の野球部にいたころ、やはりそこでも一年生二年生は上級生に苛められこき使われるしきたりがあった。長島が3年生になると、
 「やっと今度は自分がこき使う側になれた。」
と毎日、池袋行きから学校まで自分の荷物を下級生に持たせていたという。

以上のエピソード、まったく別のテレビ番組でだが、本人たちの発言であった。一茂が「酷い事した」という気持ちは毛頭ないようで得々としゃべっていたのが印象的である。

夜の20:00から毎晩ミーティング?

そこのチームでは朝礼だけでなく、月曜日・火曜日・木曜日は20:00から終礼(夕方ミーティング)のシキタリがあった。何時の間にか必要も無くなった様で二ヶ月近く終礼が行われていないということも聞いた。僕がお邪魔したときには既に行われていなかった。

世の中には、
 「自分が受けた理不尽な事や大変な事は他の人にも経験してもらわないと不公平だ!。」
と考える人がいるようで、仕事が無いときに定時(18:00)に上がる後から着任してきた人々を見て
 「終礼を復活しましょう!」
と提案した人がいた。

その時の小隊長もアホウな人で、
 「夜20:00からの終礼で問題ある人はいますか?」
なんてその場で訊いて、名乗り出る人がいないからといって終礼を復活させた。

だいたい、こんな場面で名乗り出る人がいるか?。新しく着たばかりだったり、お客様から仕事を頂く立場など、また、「あなたは働きたくないのね。」と誤解されたくないなど、様々な理由から、名乗り出られないということが判らない小隊長は困りものである。マネージメントをする立場の方ならばここに気付かなければいけない。こんな質問してはいけない!。

さて「終礼を復活しましょう!」という提案の理由は、

  • 何時の間にかウヤムヤにやらなくなってしまった
  • やめると決めたわけではないから、復活しよう
である。ばっかだねぇ〜。

どうして、

  • その必要性を議論しないのか?
  • 過去二ヶ月間終礼をしなくてもうまくやってこられた現実を議論しないてのか?
  • やめると決めたわけではないのならば、やめると決める選択肢を考慮しないのか?
という視点が無い。これでdefault残業をする意味があるのだろうか?

本来、ここの職場の規定の終業時間は9:30〜18:00である。様々な会社から業務委託で来ている人々はその契約で来ている。個々の契約に関わっていない1メンバーの提案で契約内容は変更出来ないのである。

  • 同じチーム内でも、メンバーごとに異なる量・異なる内容で仕事をしているから終了時間も異なる
  • 同様のことはチームでもいえ、チームごとに異なる量・異なる内容で仕事をしているから終了時間も異なる
  • 単位時間あたり、66%の力で12時間かけてこなす方もいれば、100%の力で8時間で終えてしまう方もいる これは、人それぞれのスキルや哲学による
  • さっさと終えて早く帰る、という希望がない。どんなに早く終えようと努力しても意味がない。モチベーション下がり、仕事の質や効率が低下する。
  • 働いても働らなかくても時間拘束でギャラが出るからなのか?チンタラしてしまう方が出てくる
  • 例え、18:30に仕事を終えてしまった方がいても、
     「帰れない。」
    という状況が生じている。
  • 定時過ぎ程度に作業を終了し、20:00のミーティングまでひまになることも多々あり、
    • その間に、タバコを吸ったり、知恵の輪で遊んだり、
    って、これ全て稼動コストになる。
  • 人が近づかないと点灯しない照明
  • コピー用紙は地球にやさしい再生紙
なんて様々なコスト削減をしている企業なのだが、コスト意識が無い者がいるとその削減コストが無駄になる。

終礼の内容は、

  • 「本日はどのようなことをした。」
  • 「どんな問題が生じた。」
という報告と、小隊長からのそれに対する対処指示がでるだけで13時間後の翌朝の朝礼でやればすむ内容である。夜ミーティングが二ヶ月間、なし崩し的になくなっていたということは、
  • 夜ミーティングの「不合理さ・非効率性・不必要性」をなんとなくメンバーの多くが感じていたからではないだろうか?

好きな実験を進んでするのならば二日くらいの徹夜もつらくなく出来てしまうが、「夜ミーティング」はとても合理的と思えない。電気・電子の世界は論理的であり、「根性」とかで電子の振る舞いが変わることはありえない。
(意味の無い終礼をする事が根性とも思わない)
そこで、一週間は我慢して付き合ったけれど、夜ミーティングの復活一週間後に

  • 夜20:00のミーティングをやめる
提案をした。

提案 「夜20時のミーティング」をやめる

理由として、

  1. 前日の成果・進捗状況・判明した問題報告は朝ミーティングでも可能
  2. なぜ以前の「夕方ミーティング」は自然消滅したのか?を考察すると、やらなくてもグループの運用は可能であるからではないかと推測する
  3. コストの削減
  4. 生活設計の考慮
を提示した。

更に、

  • 夜ミーティングの再開理由を確認し、
  • 朝ミーティングでの可能性・有効性
について述べた。
  1. 前日の成果・進捗状況・判明した問題報告は朝ミーティングでも可能
    • チームごとに研究内容が異なるので、処理時間も異なる。

      さらに同一チーム内でも、メンバーそれぞれが担当している内容が異なる場合には、処理時間が異なることも多い。

      また、メンバーここの処理能力にも差があるので、作業の処理時間も異なることが多い。

    • 始業を一致させることはたやすいが、終業を一致させることは難しい。
      (長さの異なる板で桶を組むと1番短い板の長さで桶として機能する。これを二番目以上の長さで桶として機能させるのには無理がある。)
    • IT全盛の時代だし、(この研究所は情報通信産業の最先端でもあるはずなので)各チームで終業時に、その日の報告を小隊長にメール等の方法で行うことも可能ではないか?
    • ほかのチームへの情報提供は、翌日の朝ミーティングで、昨日の成果・判明した問題点・進捗を報告すれば「情報共有」についてはクリアできる。終了時でなければ、という必然性は無い。
    • 「なし崩し」については、「やめる」ということを決定すれば、けじめがつく、ということでクリアできる。
  2. なぜ以前の「夕方ミーティング」は自然消滅したのか?
    • やらなくてもグループの運用は可能であるから。以前の夕方ミーティングがなくなっても相当の期間、滞りなくやってこれているという現実がある。
    • もし、「情報共有」という点に問題がるのならば、「朝ミーティング」でそれを補う方法を実施するほうが合理的と考える。
  3. コストの浪費

    人件費を例に考えると、

    • メンバーのギャラ(賃金)の原資は間接的にせよ、企業の収入から成り立っている。
    • お客様(利用者)への提示金額は、企業として競合企業と競争していける金額を設定しなければならない。
      • 同じサービスはより安く、同一金額ならばよりよいサービスを提供すること
      そのためにさまざまなコスト削減努力をしている。
    • 一日に8時間を越える労働・週に40時間を越える労働は、単位時間あたり125%増の割増賃金を発生する。 規定時間内で終了すれば、この125%×時間外労働時間分の割増賃金は発生しない。
    • 「夜20時ミーティング」をすることで、一週につき 月火木で七時間×出席人数 分の支出が発生する。
      (六時間ではない。「夕方ミーティング」は20:00からだから。20:00に終了するのではない。ミーティング時間を20分間と想定)
    • 各メンバー毎に与えられた研究・実験内容によっては、毎日20:00まで作業があるわけではない。ぢちらかといえば20:00まで時間があくことのほうが多い。
    • 20:00までのどのようにして過ごすかを観察すると
      • 遊んでしまう
      • もちろん、PCに向かって何かをする、書籍を読み学習するなど有効に使う姿勢も見られる。
      • しかしそのほとんどは、残業までしてやる必然性のあるものでもない。
      • 単位時間あたり100%の能力消費で仕事をすると8時間で終了する仕事を、80%の能力消費で10時間で仕上げる、ということになりかねない。
        ※ 同一時間での成果の減少・同一成果にかかる時間の増大
    • 20:00以前に与えられた仕事を終了していても、夕方ミーティング開始までの時間は割増賃金というコスト発生の対象時間である。
    • コストが増えると商品価格を上げざるを得ない。すると企業競争力は低下する。
    • 企業が立ち行かなくなると、われわれ(直接的・間接的問わず)従業員の収入である「賃金」の支払い元もなくなる。
    •  「コストのことなんか考慮せず、のびのびと研究・実験する。」
      という哲学がもし許されているのならば、それは、あくまでも納得いくまで実験・研究で残業可能、ということにとどめ、
       「本人の努力次第で30分でも1時間でも20:00より早く実験・研究が一区切りし帰宅できる」
      のであれば、メンバーのモチベーションもあがり、コストも抑えられる。
    • 私が経営者ならば、このようなコスト発生は避けてほしいと望む。支出ばかりで実入りが望めない。うんな馬鹿な提案を持ってくる奴はクビにする。経営は従業員へのボランティアではないのだから。何らかの方法で避けられるものならばそのような方法をとるべきであると考える。
  4. 生活設計の考慮
    • 個人的事情で「夕方ミーティング」出席が困難な方もいるが、そのような面が考慮されていない。例えば、もし子供を保育園に預けていて迎えに行かなければならない、なんて可能性がある人のことを考えていない。
      • このような個人的事情を理由にすると、それが合理的かどうかを質問者の常識で測るためか、どんな理由で?、と訊く人もいるが、個人事情(プライベート)は開示する必要がないずなので理由を述べる必要はないと考える
    • プライベート(個人事情)は尊重されるべきである。ただし合理的な個人的理由にどんなものが考えられるかについては述べる。
      • 結婚相手もしくは恋人に、
        「残業なんてさっさと片付けて早く帰ってきて。」
        といわれて
        「自分の努力でどうにかなるのではない。
        残業をかたずけても20:00からのミーティングがある。」 といったら
        「仕事と私とどっちが大事なの?!」
        となる。
        結果:家庭崩壊
        婚約していなくても独身同士の恋愛関係の場合、結婚の可能性ありということで、残業拒否の合理的な理由になる。 →生活設計が成り立たないから
      • 夫婦で交代に保育園へ子供を引き取りに行くという約束をしている場合
      • キャバクラに行く、AVを借りに行く、は一般的には合理的な理由にならないが、特定のキャバクラ嬢と恋愛関係になる可能性がある場合には合理的な理由となる。
      • 親族・家族もしくはそれに準する関係に病気・けがもしくは身体に不自由な人がいる。世話をしなくても「お見舞い」は残業拒否の合理的な理由になる。
      • 本人が病気・けがもしくは身体が不自由であり、療養の必要がある場合。
        一見、「何ともない」ように見えていても、不具合を持っていることはある。HIV・HAV・HBV・HCV・HDVのキャリアである場合やEDである場合など。
      • 子供の面倒を見る。

        成人していなければ、保護者は養育の義務がある。子供の教育・養育方針はその家庭それぞれなので、他人がとやかく言うものではないし、共働き家庭では自分が見ないとならないケースは専業主婦のいるケースより多いだろうし、 離婚家庭では、保護者は自分のみ、なんてケースもあるであろう。

        更には、本人が独身であっても、兄と兄嫁が離婚協議中、長男と長女の親権はお互いで主張しているが、次男については引き取り手がいない。そこで、離婚協議中(もしかしたら離婚後も)次男の面倒を実家の父が見ることに。

        ところが父が白血病で入院。そこで本人が甥の面倒を見る羽目に、なんていう場合。

    • ここに述べたことだけでなくても、合理的な個人事情は存在するであろう。現在これらの事情に当てはまらない方も、将来に渡って当てはまらないという可能性はない。どなたにもこのように事情が発生する可能性はある。
    • また現時点でここに述べたようなことに類する事情を持っているかどうかを、
       「何らかの事情がある方は手を上げて教えて。」
      などメンバーに確認することは、プライバシーの侵害である。
      ※ それを訊こうとするなんてバッカじゃなかろうか?!
    以上四つのことを考慮し、わざわざ時間外に、夜20時ミーティングを開催するよりも、その内容をほぼ13時間後の「朝ミーティング」に移行し、統一して「朝ミーティング」で行ったほうが、メリットが多いと考え、「夜20時ミーティング」は中止すべきと提案する。
と提案した。

提案は採用され、夜ミーティングは無くなった

提案者を除くとみんなハッピーな顔していた。

 「天災さんの論理は完璧で反論できませんね。へっへっへっ・・」
なんて、笑って言ったHラくんがいたが、そんなもん当り前である。少なくとも、ビジネスにおいて、

  • こちらがより正しいはず
  • 世の中・利益のためになる
と考えていたら、阿呆な論なんて論破できるのは当然である。

まぁ、判らないのは、B29を竹やりで撃墜するとでも考えているこんな阿呆な夜20時ミーティング復活提案をする提案者T中隊長のお気に入りということだな。
※ 別ページで書いているように阿呆な夜20時ミーティング復活提案をする提案者はITスキルも低いんだけれど、何ゆえにT中隊長のお気に入りというのは解せないぜ!



初出 23 Jun 2005
最終更新日 24 Jun 2007


 

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